カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第6回

清ちゃんのつぶやき(その3)感性(3)



 今、十数台の自転車を所有している。ロードレーサーやピスト、クロカンやツーリング、折りたたみ車もあるし、普通の買い物用もある。休日に主に乗るのはロードレーサーである。昔のロードもある。旧スーパーレコード仕様のコルナゴや新スーパーレコードのメルシェもある。今、乗っているのはフォンドリエストの普及版ロードレーサーである。かつてのようなレコードを踏みこなす体力がなくなったこともあり、これはこれで満足している。



 レバーはシマノである。ただ、2年たった今でもまだ完全に馴染めない部分がある。手が小さいこともあるのだろうが握る部分の太さがいつも気にかかる。これはシムでレバーの開き量を調節するといったレベルのものではない。変速機構が内部にあるのだから仕方がない、といえばそれまでだが、昔のブレーキレバーの感触を知っているだけにいつも気になる。ダブルレバー仕様にしてみたらとも思うが、STIは捨てがたい。昔に比べ、ストレスなく変速ができる点はありがたいし、実際、変速回数も昔に比べ増えている。サンツアーがあった頃はコマンドレバーというのもあったが、今の9速、10速には対応していないし、やはりブレーキレバー部を動かすことで変速できることはメリットである。できれば、握り部の太さを変えたものを数種揃えてもらうのが理想であるし、開発されている電動が出来上がれば可能になる。



 近年、各部の性能は格段に進歩してきた。フレームも素材の豊富さでいろいろなものが選ぶことができるようになってきた。登りで踏みこんだ時の感触も初心者用、ベテラン用と選択要素は増えてきた。次は部品の番である。レバ−だけでなく、サドルやハンドルバーやペダルといった、体に触れるものの感触、さらにバーテープやブレーキレバーの曲がり形状、操作性といった「ヒトの感性に訴えるもの」が課題ではないかと思う。ウエアなどはソックス、グローブ、シューズを含め、進化してきている。かつてのように登りで汗をかいて、下りで冷えるといった不愉快な思いはしなくてすむようになってきた。ツールの山頂で新聞紙をファンが渡すような光景が減ってきたのは寂しいが、乗る方にとってはありがたいことである。

第7回へ続く...

目次

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