カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第318回

清ちゃんのつぶやき(その261)2012 サイクルモード



 例年9月頃に各社の翌年の商品の展示会が催される。大体東京か大阪で開催されることが多い。もちろん業者だけなので一般の人は入場できない。ところが例年だと一日で何件か(開催場所が違っていることが多い)重複しているので回れるのだが、今年に限ってはそれがほとんどできない。あっても取引のない会社だったりする。昨年は大阪に行ったが、その時には6社回ることができた。熊本から出かけても1,2社だけでは交通費を考えるともったいない。



 そんな事で今年はそれらに行かず、東京のサイクルモードに行ってきた。早起きして空港に行き待合室でフライトを待つ、ここでパンフレットを見ていて気がついた。初日は昼からである。早起きする必要もなかったなと思いながらも飛行機は飛び立った。一年ぶりの東京、羽田空港からは珍しく雪化粧をした富士山が見えていた。地方に住んで分かるが、東京の空は淀んでいることがほとんどで、今日みたいな日は珍しい。



 東京を離れ、早18年、幕張メッセに行く途中の景色を見ながら変わったよなぁ等と考える。昔は自由自在に走って、路面状況まで覚えていた首都高もいろんな路線ができ、今じゃ迷って走ることができないかもしれない。電車の路線も増えた。そんな事を考えているうちに会場に着いた。もうすでに並んでいる人もいるが、時間があるので食事を済ませる。その後、偶然にも先輩とその知人に会った。



 何のために安くもない交通費をかけてショーに行くのか?目的は二つある。一つは現車に触れる事であり、もう一つは人に会うためである。カタログやネットの写真では分からない所がたくさんある。平面上と立体では全く違うといった事も珍しくない。それを確認するためである。取引のないメーカーの製品も見る事ができるのも勉強になる。見かけは昨年モデルと変わらないようでも改良・変更されている部分も現車を見て納得できる。



 それと同様、それ以上に重要なのが人に会う事である。普段、取引のあるメーカーで電話やファックスでやり取りしていても、担当者に実際会うだけで、その後の付き合いがスムーズになってくる。また、営業担当者は店に来るが、その上層部と会える機会は少ない。その人達と話す事で営業方針や目指す方向が見えてきたりする。今回もいろいろな人と巡り会えた。某社の社長と会ったら突然、とあるブースに連れて行かれた。そこで別の人物に会えた。まるで私が来るのを待っていたかのような設定だった。詳しくは書けないが今後の方向を変化させるような感じを受けた。また、以前勤めていた会社も久々に小さなブースを設けていて、懐かしい人に会う事もできた。



 九州に帰ってからも、今回の出会いをいろいろ考えている。2013モデルに関してのコメントは今回は書かない。本当はそれを書くつもりで出かけたのだが、それ以上の収穫があった。2013年以降の方向性を考えるいい機会になったと思う。何か抽象的な事を書いてしまったが、いずれ詳しく書く事ができると思う。



 それにしても各社、小売店の事を考えて同じ会場でやるとかの工夫が必要ではないかと思う。東京や大阪の小売店などは水曜や木曜には毎週うろうろと各会場を回ると云った事をやらなければならない。地方に住む者にとってはもっと大変である。確かにライバルではあるかと思うが、協調性をもって取り組む事で業界全体を活性化できるのではないだろうか?



第319回へ続く...

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