カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第28回

清ちゃんのつぶやき(その20)ツーリング



 いよいよゴールデンウイークである。今年は上手く有給を使えば9連休になる。春休みにもバッグをつけて走っているサイクリストをたくさん見かけた。一人で走っている人、二人で走っている人、数人で走っている人、装備や車種もさまざまである。気心や脚力の合った人と走るというのは本当に楽しい。しかし、最後は一人である。数人で走っていてもペダルを踏むのは自分である。仲間から遅れをとって、先で待っていてくれようとも、そこまで走っていかなければならない。誰も代わりに走ってはくれない。自転車って孤独だなぁと思う瞬間である。



 一人旅も楽しい。自分だけのペースで走ることができる。きれいな景色があれば、好きなだけ止まって見ることができる。ただ、リスクもある。トラブルが起こった時は自分一人で解決しなければならない。自転車の故障、宿泊先でのトラブル、いろいろある。それに荷物。仲間がいれば、工具やテント等の荷物は分散させれば荷物は少なくて済む。一人だと、どうしても荷物は増える。一人で何でもやらなければならない。でも、他人を頼らない事は自分自身を強くしてくれる。意外と社会に出ても役に立つ。出張先でトラブルに見舞われても対処していける力を身につけていける。



 さて、これから旅行をしてみようと考えている人たちへのアドバイス。まずは快食快眠快便を心がける事。体を動かしていくのだから当然と言えば当然のことである。それに宿泊先は夕方4時頃までには決めること。陽が傾き始めてから宿泊先を捜すのは本当に心細い。旅館であれ、キャンプであれ、早めに決めておくこと。また、一ヶ月以上の長い旅行であれば、10日に一回くらいは連泊して体を休めることも重要である。予定をこなすために無理をしては何にもならない。



 トラブルだっていろいろある。あとは経験を積むことである。まずは一泊旅行、それを二泊、三泊と続けていく。そのうち、一ヶ月、二ヶ月の旅行ができるようになる。その中で一番大切なことは最初に書いたように”自分でやる”事である。他人に頼ってはいけない。自分から好意を求めてはならない。困っているのだから助けてくれるだろう等と考えるのは甘い。ただ、他人からの好意はありがたく受け入れる。そして、人の温かさを感じとることができれば、もう、りっぱなツーリストである。旅行前夜、荷物をバッグに詰め込む時のわくわく感は何年たっても楽しいものである。

第29回へ続く...

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