カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第231回

清ちゃんのつぶやき(その184)日の丸



 東北や関東での大地震、とんでもない事が起こってしまったというのが正直な感想である。今回は地震だけでなく、津波の被害も受けている点が阪神大震災と違う点だと思う。それにプラスして原発の問題も起きてしまった。揚げ足取りの議員らが国会で早急にやらなければいけない議案審議もせずに、党内内紛や中傷ばかりしていたのを見かねた神様が注意を促したのかもしれない。もっと日本の将来を見なさい、考えなさい、実行していきなさい、そう言っているのかもしれない。このブログを読んでおられる方の中にも東北や関東の方も多い。被災された方や日常生活に困難をきたしている方々には心よりお見舞い申し上げる次第である。



 いろんなメディアを見ていると、例えば枝野官房長官が記者発表する光景がある。壇上に上がると一礼し、マイクへと向かう。何に一礼するかと言えば日の丸である。日の丸、即ち、国旗である。この他にも現地で活躍している自衛隊の車両等にも日の丸が見られる。日の丸と言うとすぐに右翼だ、国粋主義者だと非難する輩もいる。自分もそうだが、日本に住んでいると国旗を意識する機会が少ない。街に出てもイタリアやフランスの国旗を飾ったレストランはあるけれど、日の丸を立てた日本料理店は見かけたことがない。



 隣国と陸続きではない日本ではナショナリズムの意識が低い。この点、欧州などではそれまでの経緯からかナショナリズムの意識が高い。これはスポーツを見ていても分かることである。勝った選手が自分の国の国旗を振る。よく見受けられる光景である。日本人選手でも海外に行くとそれをやる。これは行った人でなければ理解できない。



 観光で行くならともかく、仕事やスポーツで海外の選手や企業と現地で戦っているわけである。ふとした時に自分の国籍を意識する。海外で戦っている時、日の丸を振っている人がいた、それを見た瞬間、涙が溢れてきた、そう言ったスポーツ選手もいた。見知らぬ国で仕事を終え、ホテルに帰る途中の街で日の丸を見た途端、なんとも言えない感動を味わったビジネスマンの話も聞いた。



 日の丸は先の戦争と結び付けて目くじらをたてる人達も多い。だが、純粋に見て行くと本当に素晴らしいデザインである。シンプルで美しい。他の国の国旗にはひけをとらない。今、この災害時にこそ、日の丸の下、皆が力を合わせて立て直していく一つのシンボルかもしれない。それにしても日本人のすごさが見えてくるのは、この災害時に於いても規律正しい部分があることである。これは海外でも注目されている。暴動や略奪がない、皆、順番に列に並ぶ、これこそが本来の日本人の姿かもしれない。明治初期、日本に来た外国人が感動した律儀で勤勉な日本人の姿かもしれない。災害に遭っても力を合わせて立ち直るエネルギーはある。あの阪神大震災で目茶苦茶になった神戸を立ち直したのである。



 今回は自転車の話ではない。どうも今週は自転車の話を書くことに躊躇してしまった。民間でも死ぬ覚悟で原発の始末に向かおうとする動きもある。お世話になった日本のため、将来を担う若者のため、自己犠牲でこの国を守ろうとする国民がいる。戦時中の特攻隊員と同じ意識である。今、傍らのラジオからは五つの赤い風船“遠い世界に”が流れている。これが日本だ、私の国だ・・・



第232回へ続く...

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