カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第230回

清ちゃんのつぶやき(その183)オープンサイド



 ランドナーに履いているタイヤが痛んできた。昨年、走り始めてからの走行距離は1000キロくらいなのだが、乗り始める頃に購入したものではない。タイヤは三ツ星のトリムライン650、しばらく前、ランドナーという言葉が死語になっていた頃のものである。時間は経っている。その頃、650Bはおろか650Aでさえ市場から消滅しようとしていた。昔はいろいろなバリエーションがあった650系のリムやタイヤが徐々に消えていった。その中で唯一、650Aを供給していたのがトリムラインだった。選択の余地はなかった時代があった。当時、昔のランドナーを修理で持ち込まれてもタイヤはトリムラインを付けるしかなかった。



 昨年からいろいろランドナー関係の書籍が出版されているが、その中にパナソニックのタイヤ広告があった。製品名はコルデラヴィという名で、650Aもある。仕様もアメクロ以外にオープンサイドのものも発売されるという事も書いてあった。興味を持って眺めていた。選択肢が増えるのはいいことである。ちょうど注文する機会があったので、オープンサイドの方を1ペア注文しておいた。



 ところでオープンサイドという言葉はご存じだろうか?意味としてはタイヤの両側をゴムで覆っていないもので、走りに必要な部分にしかゴムがついていないといったものである。本来走りだけを楽しむのであればオープンサイドがベストである。横にゴムがないだけであってタイヤ自身のしなやかさが楽しめる。ただ、慣れていない初心者などはサイドを切ってしまう恐れがある。他のタイヤを見ても、初心者向けのものはサイドもゴムで覆ってある。同じ黒色で覆ってあるものもあれば、通称、アメクロと呼ばれるサイドだけ茶色をしたゴムで覆ってあるものがある。チューブラーなどは、ほとんどがオープンサイドになっている。



 チューブラーとクリンチャー、両方乗った人だと判るだろうが、重量も軽いせいでチューブラーの方が乗り心地はいい。コーナーリングではタイヤ全体がしなってくれてグリップしている感じが体感できる。最初は空気を入れても、まだ何となくぶよぶよした感じがすると思うが走り始めてみると本当によく判る。そのため、昔の仲間では未だにチューブラーを愛用している者も多い。クリンチャーも本当に良くなってきた。それでもセッティングの面倒さを差し引いてもチューブラーを選ぶ人達がいる。カンパもシマノもハイグレードのホィールにはチューブラー仕様があるのはそのためである。



 話を元に戻すと、パナレーサーのタイヤ、非常に軽量である。トリムラインを外して持ってみると非常によく分かる。ただ、これから仕事の方が忙しくなってくる。例の春需である。試し乗りはそれが終わる4月下旬か5月の連休になると思う。何かわくわくした気分になる。ひょっとしたらギヤ一枚分、重いものでいいかもしれない。また、これを使ったら10キロ以下でランドナーを作れるかもしれない等といった妄想も浮かんでくる。



第231回へ続く...

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