カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第198回

清ちゃんのつぶやき(その157)虫の知らせ



 何となく、今日は自転車に乗らない方がいい、そんなことを感じる時がある。実は数週間前にそれを感じた。連休だったので島原半島一周を計画していた。一日で一周できなけれぱ小浜か島原、雲仙にでも泊まればいいやと、行きあたりばったりの旅を考えていた。ともかく、その日は朝から早めに洗濯や掃除を済ませ、10時頃のフェリーで島原に渡ろうと考えていた。ところが、朝からトイレに行ったら水が止まらない。あちこち調べて見るとタンク排水穴を塞ぐゴム製の球が痛んでいるようである。明日、早めに帰ってからホームセンターに行けばよいとしか考えていなかった。



 その間、洗濯するために洗濯機も動かしていた。ピーという終了音が鳴ったので取り出そうとすると、濡れたままである。最初は脱水だけができていないと思ったが甘かった。再稼働させてみるとドラムそのものが動かない。裏蓋を開けモーター部分を触っても全く動かない。考えてみれば東京から持ってきたもの、すでに15年以上は経っている。そんな事で近所のコインランドリーに濡れたままの洗濯ものを持っていった。家に戻ればすでに11時、ツーリングどころではなくなった。それから出かけてもいいのだが、水回り関係で朝から2件も続けて起こるのには何かある。島原行きは諦めてホームセンターにトイレの部品を買いに行った。帰りに考えた。こんな事って時々あるよなぁ・・・。



 しばらく前にも書いたが、一日中、走りまくろうと思って家を出たらパンクした。チューブ交換をしたら、それもパンク、家に戻って自転車を交換して出たら、それもパンク。一日にそれも走り始めて15分以内に3回もパンクするなんて滅多にない事である。これなどはきっと何かある。もし神様や守護霊がいるのであれば、大きな災いに遭わないように、こんな形で出かけるのを阻止しようとしていたのだろうと思う。



 もう何十年も続けている自転車生活、今までにもいろいろとあった。出かける際に何か起こると、出かけてもろくな事がない。メカトラブルみたいなものから自転車が動かない状態になったり、落車したりする。場合によっては事故である。出かける時に何か起こらなくても、何となく虫の知らせというか、妙な予感がしたりする。考え方にもよるが、何かしらの不安を持つから、トラブルが起こるのだと言う人もいる。それも一理ある。



 とにかく、自分自身、長年の経験から、虫の知らせがある時は自転車に乗るのを諦めることにしている。これは走り出してからもある。走っていて何か妙な予感がして、交差点で速度を緩めた瞬間、目の前のクルマが飛び出してきたクルマと衝突したという事もあった。そんな意味合いでは自分の勘を優先する方である。道に迷った時にも勘を頼りに進む。ほとんど外れることはない。逆に考え過ぎる方が間違ったりする。



 人間、犬や猫、動物的な勘みたいなものが本来は備わっているはずである。それが文明と云う名の下、だんだん退化していったと思う。自転車に乗って自然の中を動く事によって、ひょっとしたらそんな本能が少し甦っているのかもしれない。皆さんもそういった経験はありませんか?



第199回へ続く...

目次

清ちゃんへのお便りをお待ちいたしております。