カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第122回

清ちゃんのつぶやき(その95)マークローザ



 2月1日の新着情報で紹介されたブリヂストンのニューモデル、”マークローザ”について書いてみたい。特にスポーツ車というものではない。街乗り車である。入荷して、数日で売れてしまった。この自転車、外観の最大の特徴がダイヤモンドフレームである。他にスタッガードのものもあるが、ダイヤモンドフレームの方が見た目に落ち着きを感じる。昨今の極太変形アルミフレームを見慣れた目には新鮮である。



 数年前、このシリーズの第16回「潜在需要」でも書いたが、水平のトップチューブ、中年以上の者には郷愁さえ感じる人も多い。今のいろんな車種を見るにつけ、本当に少なくなってきたなぁと思える。ルイガノのロードも数年前までは水平トップチューブをラインナップに加えていたし、まだ数社、そのようなモデルがあったが、年々減っていった。少し前からのピストブーム、シングルの良さもあるが、そのシンプルなフレームも若い人には新鮮に映っていたのかもしれない。水平なトップチューブの外観には躍動感はないが、安定感がある。



 今回のマークローザ、スポーツ車ではない。これで長距離を走ろうという気にはならない。ただ、これをベースにスポーツ車として発展させていくことも可能である。全国の業者を集めた新製品発表会でも好評だったと聞く。同じことを考えたショップの人も多かったに違いない。マークローザの後ろにロードマンの影が見えたのかもしれない。ロードマンを知らない若い経営者も現在の自転車にはない、ある種の新しさを見つけたのかもしれない。



 発表会でも後ろのシートステーブリッヂをつい見てしまったという知人がいた。後ろにもキャリパーブレーキが付かないものかと瞬間、考えた人がいるのである。今回のマークローザ、売れてほしいと願っている。そのことでブリヂストン側が動いて。スポーツ版マークローザを作ってくれないものかと考えている。ある意味、やるなら今である。本当なら昨年の夏頃やってほしかった。中年以上の人達が自転車を求めた時期だった。今は少し落ち着いているものの、まだまだ需要はある。



 時を同じくして、ミヤタから「ルマン」というのが出た。すでに入荷している。知っている人にとっては懐かしい名称である。ブリヂストンで言うならユーラシアというモデル、ロードマンの上級車種の名である。クロモリのパイプに水平トップチューブ、少し間の抜けたシルエットだが、マッドガードを取り付けたら、まとまったスポルティーフに改造できそうである。



 今後、このタイプの車種、増えていくかもしれない。急に増えることはないと思うが、先のピストブームでシルエットとしての路線はできている。これにうまく乗ることができれば中年だけでなく、若い人達も取り込んで行けるのではないかと考えている。また、男性ばかりでなく、女性も取り込めるのではないかとも考える。ちなみにマークローザ、最初の購入者は女性であった。

第123回へ続く...

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