カガワの自転車
ながたくんの
ポルちゃリング




画像をクリックして地図(玉名観光協会のパンフより)をご参照下さい。

ながたくんが自転車でのお散歩コースをご紹介いたします。

レベル3−B

目的 最後の紅葉を探して
特徴 荒れたアスファルト、勾配ややきつめ。
距離 約15`
自転車 軽めのMTB。
注意 山道につき、崖に注意。自然を大切に!


車に張り付く朝露が霜に変わる時期、友人kが唐突に言った。
「紅葉を見に行かない?」と。
聞けば、蛇ヶ谷公園〜小岱山の奥には季節感の無い紅葉スポットが有るとか無いとか。
ふうん、と軽く流す私に「本当に有るんだよ」と念を押す。
・・・まあ、結婚よりも山登りを選んだこの女の言うことだ、あながち嘘でもあるまい。
考えてみればここ数年、紅葉なんて見ていない。いい機会だし、今回は行っとくか!


蛇ヶ谷公園・裏駐車場入り口
 今回通るのは、奥の院山道。大梵鐘が通ったとして紹介される事もある、小岱山の山道だ。蛇ヶ谷公園をスタートして蓮華院誕生寺までの約5`、細い山道と付き合うことになる。
山道入り口
 いつものことだが、山の中に入っていくというのは、子供の頃に戻ったようななんとも言えないドキドキ感がある。目の前には林の中にぽっかりと口を開けた山道があり、その感覚を加速させる。
山道
 蓮華院誕生寺までは、荒れたアスファルトの上に、一年中吹き込む落ち葉のせいで、オフロードに近い感覚。スリックタイヤではかなり辛いはず。短い間隔でアップダウンとカーブが続く。時間を掛け、楽しみながら進む。
分岐点
 途中、自然遊歩道への分岐があるが、こちらは行き止まり。左へ。
危険!
 実際に行ってみれば解るが、道の左右は岩壁、あるいは落ちたら重症クラスの崖になっている。ガードレールは殆ど無いので十分注意すること。
兎・・・
 ここで兎発見!残念ながらシャッターチャンスは逃したが、身近にこんな自然があったんだ、と感動。
蓮華院誕生寺
 やがて目の前が開けて・・・蓮華院誕生寺、到着!
いやー、よい眺めですね!さあ、写真写真っと。
ん?そういえば紅葉に出会っていないような・・・?
もしかして、全部散った?
それとも場所を間違えたとか!?
とりあえずkに電話をかけてみる。

プルル・・・プルル・・・
ガチャ。
「あい、もひもひ(眠そう)」
あのさあ、この間言ってたとこまで登ったんだけど、紅葉が見つかんないんだよねー
「ああそう。」
ああそう、て・・・
体中の力が抜けるのを感じながら続けた。
どこに行けば紅葉が見られるのか教えてクダサイ。
「どこから登ってきたの?」
えー、蛇ヶ谷から。
「あー、ソレ逆だわ。あたし荒尾から登ったもん。」
・・・おおーい!なんだそりゃ!!
「まー、酒、入ってたからねー。ごめんねえ。」
酒入ってりゃナンでもアリですかそうですか。
「ちょっと待って、今、地図見てあげるから。一旦切るね。」
ブツ。

・・・仕方ない、コーヒーでも飲んで待つか。
休憩所
 自販機でホットコーヒーを購入し、ちびちびと飲み始める。
紅葉にこそ出会っていないが、この周囲のピンと張りつめた空気は心地よい。
ここまではほぼ登りだったので、このまま帰っちまえば楽なんだがなぁ。
そんなことを考えていると、そこにkからの電話。

・・・もしもし?
「お待たせー、場所がわかったよぅ。」
うん。で、どう行ったらいい?
「えぇとね、そのまま直進して。小岱山国民休養地をすぎて、2`位の所に紅葉があるかも。」
か・も?
「がんばれぇー」
ブツ。ツーツーツー
・・・おおーいッ!!!

機械音しか聞こえなくなった携帯電話に長々と語りかける趣味は無い。覚悟を決めて先に進もう。
残ったコーヒーをぐい、と飲み干して、私は再びクランクを回し始めた。 
再び山道
 これまでに比べれば楽な勾配が続く。私は知らなかったが、誕生寺周辺はハイカーが多い。
挨拶がてら、紅葉についての情報を求めると、「もう少し先で見た」との答え。加えて「頑張って下さいね!」と、激励の言葉。同じ言葉でも誰かさんとは大違いですな。
小岱山国民休養地を過ぎたあたりから木々の様子が変わってきた。
だんだん景色が紅くなってくるのだ。
期待に胸を膨らませ、さらにいくつかのコーナーを過ぎると・・・あった。

拡大してご覧下さい。
紅葉
 一本だけの、見事な紅葉。
しばらく歩いて散策したが、このあたりでは最後の一本だったようだ。
数年ぶりに間近で見る紅葉は、たまらなくキレイで、どこか儚げで。

私にとって忘れられない風景になった。

帰路は、今来た道を戻るだけなので省略するが、気になった点をいくつか。
まず、ゴミが多すぎる!行楽シーズンの後だからか?決してゴミなど捨てないように。
あと、道行くハイカーには挨拶をしよう。
最後に、夜には行かないこと!夜、興味本位で山に入ったって、何もいいこと無いって事は私自身が体験済み。
協力:k
 kとはもう十数年の付き合いになるなぁ・・・
最近、「夢は?」と聞いたら「お嫁さん」と、イターイ答えを返してくれた三十路半ばの女。
手元に日本酒、見えてるよ?
夏に体格とは正反対のバカデッカイ四駆を買い、独身指数が増加したようですな。まあアレだ、これからもよろしくおねがいします。


ながたくんへのお便りをお待ちいたしております。