カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第291回

清ちゃんのコレクション(その51)ケンタウル リヤディレーラー



 ゴールデンウィーク後、爽やかな陽気になっている。通勤途中の河内や天水辺りはみかんで有名だが、柑橘系の香りがその地区一帯に漂っていて気持ちがいい。自転車に乗るには本当にいい季節である。連休明けの平日、一人でツーリングしている人を見かけた。長洲港に向かっていたのだろう。走っている中年男性の姿に何か余裕さえ感じた。見ていて羨ましく思った。いつか、近い将来、自分もそんな旅をしてみたい。



 という事で、この頃、悩んでいる事がある。以前に書いた構想中の旅行用自転車の事である。ある程度、内容を決めてはいたのだが、ホィール関係であれこれ考え直している。一つはハブ、もう一つはギヤ比の問題である。国内旅行なので規格は全てJIS規格、その他も汎用品に合わせておくつもりである。そうするとハブは自ずとシマノのフリーハブに合わせておいた方が何か起こった場合には対処しやすい。ハブに関しては選択肢がいくつもあるが、こと、ラージフランジハブとなると限られてくる。



 最近出たサンエクシードかグランボアのもの、ベロオレンジのハブだろうか?カンパも持ってはいるがOLDが120ミリのものなので使いたくない。そこで悩むのが先の3つ、ところが全てラジアルベアリングなのである。個人的にハブやペダル(ミカシマのアーバンプラットフォームもラジアルベアリングだが)にはちょっとと云う気がする。確かにラジアル方向からの力や荷重には強い。ところがスラスト方向の力が働くような長距離走行、大きい荷重の使い方には不向きなのではないかという気持ちが残る。ベアリングそのものの進化もあるし、ハブの性能も向上しているのも事実である。ただ、古い人間なのか、今一歩踏みきれないでいる。



 う一つはハブに関連してのスプロケットである。ハブより、先ずはギヤ比が先である。フロントは現在使っているスギノの48x38x28Tでいいとして、悩むのがリヤである。8段くらいにしようかと思っていたのだが、今の組み合わせ、シマノもスラムもトップ歯数が11Tとか12Tである。こんな歯数は全く要らない。13T(14Tでもいい)から30Tまであればいい。ところが捜してもない。10段を使ってトップ2枚を使わなければいいじゃないかと云う声も聞こえてきそうだが、歯やチェンが薄いのは耐久性での問題が出てくる。東北の人里離れた山中の温泉地に向かう途中でチェンが切れたなんて笑い話にならない。



 スプロケットとハブの問題が解決すれば次はディレーラーなのだが、STIと云う選択肢もある。ごついのがいやならサンツアーのコマンドレバーも所有している。フリクションでよければ、ロングケージのディレーラーも少しはある。カンパのラリーやグランツーリズモもあるのだが、時代錯誤のような気がする。ここで登場するのがケンタウル、今のロードコンポではない。カンパがMTBパーツを作っていた90年前後のものである。



 ユークリッドとかオリンパスとかのギリシャ神話に出てくる名をつけていた。個人的にはカンパのMTBパーツには魅力を感じなかった。仕上げはともかく、オーバークオリティの重たそうな外観には使ってみようという気が起こらなかった。ブレーキレバーなどは私の体型だとアウターストッパー同士が当たるのは目に見えていたくらいに大きかった。それでも何故かリヤディレーラーだけはある。仕上げはきれいだし、これをうまく使って旅行車が作れればいいかなぁ等と考えている。もう少し悩みそうである。



第292回へ続く...

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