カガワの自転車
清ちゃんの
オーバーホール日記



第169回

清ちゃんのつぶやき(その128)正月



 少し遅くなってしまったが、新年あけましておめでとうございます。新しい年のスタート、初走りに出かけた人も多いのではなかろうかと思っている。実際、一日も熊本港への道では数人のロードやクロスバイクに乗って走っている人を見かけた。冬の走行はいつもと違って気をつけなければならない。つま先や指先の防寒はもちろん、路面の凍結もあったりする。昼過ぎでも場所によってはまだ凍っている所もある。なんせ、冬にこけると痛い。昔、正月に伊豆に行った時、峠を越えた直後に路面が凍結していてこけた。何とも表現しにくいが、あの痛さは経験した人でなければ分からない。寒い時、指を何かにこつんとぶつけるだけでも相当痛いのに、全身で落車したりするとしばらく身動きできなくなる。



 さて、今年も、そろそろ新しい自転車を買おうかと思っている人も少なからずおられると思う。昨年はロードバイクが売れた。昔はロードレーサーを持つという事はある一定以上の知識や技術を持っていなければならないという暗黙の掟(?)があったような気がする。素人が入手しても手におえないといった種類の自転車だった。一番の課題はチューブラータイヤだったと思う。パンクしてもそれを取り換えるだけの技術が要った。細いタイヤで昔の路面を走る、砂の浮いている所を通過した後は走りながら、そっとそれを手や足で払うようなテクニックも必要だった。



 敷居の高かったロードレーサーだが、一番の難問だったチューブラータイヤからの変革が功を奏して今のように普及した。トライアスロンのブームの初め頃、よくメーカーの人達の口から出てきていたのが、タイヤの事だったことを思い出す。それまで自転車とは無縁だったアスリートがロードレーサーを手に入れても使いこなせないというものだった。販売店でも受け渡しの際、倍の時間をかけて説明するという話も聞いた。ともかくもミシュラン初め、数々のタイヤメーカーやリムメーカーの努力があって今のように普及してきた。もちろん、シマノのインデックスシフト等も貢献している。



 それから約20年、今では超初心者でもそれなりに扱うことができるようになっている。当然、本格的な競技用ロードレーサーだと乗りこなせるだけの体力が必要になってくるが、価格帯で言えば20万円以下のものだと初心者でも大丈夫である。多少、タイヤ交換やメンテナンスのための技術は要るものの、ちょっとしたコツさえ覚えれば大したことはない。10万円以下でもお勧め車種は多い。それに前々から書いているように少し太めのタイヤを履いたロードレーサーからの派生車種もある。そんな意味では選択肢も多い。そういったことを考えていると今の時代、良くなったよなぁ等と思ってしまう。

第170回へ続く...

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